JAPAN Organic 国産オーガニックをもっと身近に─ アミノリセ・コメラボ

国産オーガニックをもっと身近に、生活の一部として感じてもらいたい。日本国内のオーガニックに携わる方々や知識人へインタビューをして、素晴らしさを探るこの企画。今回は、株式会社福光屋にて化粧品開発を担当されている渡邉弓梨乃さんに、国産オーガニックの魅力について伺いました。
|オーガニックとの出会い
You&Organic編集部(以下Y&O編集部): 渡邊さんがオーガニックに出会ったきっかけはなんですか?
実は、私がオーガニックと出会い、そして仕事をするまでに至ったのはごく最近です。転職により福光屋と出会い、化粧品の商品開発に携わることになったのは5月のこと。そこで、ナチュラルオーガニックな化粧品の世界に初めて触れました。もともと、農学部の院卒ということもあり、農業、農薬、食べ物としてのオーガニックへの関心は高かったのですが、化粧品に「自然の恵みを今一度見つめなおそう」といった原点回帰の考えがあると知り、純粋に面白いと思いました。
酒蔵でもある福光屋でしかできないオーガニックコスメを実現するため、日々勉強中であります。
| 日本のオーガニックについて
Y&O編集部: 渡邊さんが考える特に日本産オーガニックの魅力は何だと感じておられますか?
綺麗になれることです。オーガニック化粧品というと、効果が弱いんじゃないかという疑問がありました。しかし、化粧品をなぜ使うかと考えたとき、答えは一つだと気づいたのです。「私、きれいになりたい」と。多くの女性もまたそうでしょう。本来の素肌に自信をもって健康的に美しくなりたいと思います。そうなると、よくわからない横文字の成分が羅列されたものを肌に塗りたいわけではないのです。天然成分が持つ肌本来の働きを引き出す力で、健康的な変化に感動できる心が穏やかな人になっていきたいですね。
| 日本のオーガニックの展望
Y&O編集部: これから日本でのオーガニックに対する意識、そして希望などもあれば教えてください
世界にはオーガニック・ナチュラル認証基準が存在しますが、日本にはこうした認証制度がないため、まだまだ一般的に消費者には馴染みが薄く、オーガニック・ナチュラル製品の由来や定義などへの認識が十分ではない印象があります。様々な国内企業さんがオーガニックコスメを出される中で、機能的にもコンセプト的にも多様化されたライフスタイルに合わせた自由な選択ができるように、業界からの情報の発信が大切だと感じます。
アミノリセ・コメラボとは

福光屋は 1625 年創業の金沢で最も長い歴史を持つ酒蔵です。昔から、日本酒を造る職人の肌はキレイといわれ、その秘密に迫るため、永年にわたり米発酵の研究を進めてきました。試行錯誤を重ね、酒蔵だからこそできる米発酵のチカラと伝統の技を駆使したスキンケアシリーズ“アミノリセ”や“コメラボ”などが生まれました。福光屋の化粧品の主成分である米発酵液の原料はお米と水、そして微生物のみ。世界に誇る日本人の肌の美しさをもっと輝きのあるものへ導くために、良質な素材にこだわって造られています。 http://www.fukumitsuya.co.jp/
PROFILE
株式会社福光屋/化粧品開発担当/渡邉 弓梨乃さん/兵庫県出身。株式会社山田養蜂場にて健康食品の商品開発に従事後、株式会社福光屋にて化粧品の商品開発を担当。