JAPAN Organic 国産オーガニックコスメの価値とは−白野実氏

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国産オーガニックをもっと身近に、生活の一部として感じてもらいたい。
日本国内のオーガニックに携わる方々や知識人へインタビューをして、素晴らしさを探るこの企画。今回は、化粧品開発をはじめ、コスメレシピクリエイターとして活躍する株式会社ブランノワール 代表取締役 白野 実さんに、国産オーガニックの魅力について伺いました。

株式会社ブランノワール 代表取締役 白野 実さん

| 他の化粧品と、 オーガニックコスメの違い

You&Organic編集部(以下Y&O編集部): 他の化粧品と比較して、 オーガニックコスメの優位性は何だと思いますか?

「化粧品」というものをどのような視点で考えるかによって「優位性」は様々だと思うのですが、最も大きい要素のひとつは現在、またこれからの未来を考えれば時代にマッチしたコンセプトであることだと思います。「化粧品」というのは単に皮膚に塗るもの、装うものではなく、ライフワークや消費者の世界観を充足してくれるアイテムであり、これからそれらの要素はますます重要になってくるでしょう。また、その世界観にも繋がる事ですが、エシカル、SDGs、クルエルティフリーなど持続可能であり環境配慮などヒトを取り巻く全てのものに優しいものであること、美しくなるためにはそれらの犠牲はいらないという考え方もますます強くなっていくでしょう。 また、「オーガニック、植物(ボタニカル)=安全、安心」であると「思われている」ことも優位性のひとつでしょう。ここで「思われている」と敢えて書いたのは、私の立場から言えばこの式は必ずしも正しい式ではないからです。例えば、精油は植物が生み出す多くの「化学物質」で成り立っていますし、出発素材が何であれ単一成分であれば安全性は同じになります。その点では、他の化粧品と比べ、安全という事は必ずしも言えないのであり、ここだけに頼った広がりとなってしまうと、「〇〇フリー」と同じく、単なるコンセプト、謳い文句だけになってしまい、真の「オーガニックコスメ」としての成長はないのではないかと感じています。

| 国産オーガニックの価値

Y&O編集部: オーガニックコスメの中でも 「国産」 の価値はどのような部分にあると思いますか?

植物療法・アユールヴェーダ・中医学・漢方など、世界の民間医療・療法はその土地や人に合わせて時と共に変化してきました。「すごい!」と思ったのは上記に挙げたような世界の療法が歴史的に繋がっているということ。同じようにハーブを蒸して入浴する方法もありますし、学名など共通言語もあります。その様な経緯で日本人には国産のものが馴染みやすいかも知れませんが、ボーダーレスな今、各国の良いところを取り入れてみるのはいかがでしょうか。国産のよさで言うと海山、四季があり過ごしやすい日本のものはよりシンプルで穏やかなものが多いということです。例えば暑い天候の国では腐敗を防ぐ為強いスパイスや香りが今昔使われていますが日本ではその必要がありません。素材を活かすシンプルさ、が日本の良さかと思います。

| 今後の日本のオーガニックは?

Y&O編集部: 今後の日本でのオーガニックコスメの展望はどのようにお考えですか?

A. オーガニックコスメは欧米ブランドが先行していますが、今後は日本人、また同じような価値観をもつアジア諸国に向けた「JAPAN QUALITY」「JAPAN POLICY」を有する国産のオーガニックがますます増えていくものと思われます。日本は欧米諸国に比べ、環境などに対する意識はまだまだ高いとは言えませんが、今後は環境配慮への要求は厳しくなるものと思われますし、前述したように消費者のライフワーク、価値観、世界観も高くなっていくのは必然であり、国内の化粧品市場におけるシェアも大きくなっていくものと思われます。 その一方で、そのような要求に対して誠実に対応していかないと広がりに水を差し、ややもするとひとつのトレンドだけになってしまい衰退してしまうこともあるような気がしています。それは「オーガニックコスメ」だけでなく「ボタニカルコスメ」「ナチュラルコスメ」というカテゴリー全体に言えることで、そのようなものを求める消費者に対する「PROMISE」が真実で誠実であることがマストだと思います。今の市場を見ていると残念ながら短絡的に安全であることだけを想起させるものや、実際のブランドコンセプトと成分構成が一致していないものが散見されます。このようなアイテムが増えていくことは、結果として真面目に取り組んでいるメーカーが生き残っていけなくなるなど、業界や消費者にとってもプラスにはならないことであり、そうならないことを切に願っています。


PROFILE
白野 実 さん/株式会社 ブランノワール 代表取締役
数社の化粧品メーカーにて、スキンケア化粧品の処方開発を中心に、企画立案や品質保証、製造現場でのトラブル解決、市販後の化粧品における安全性フォロー業務など幅広く化粧品事業に携わり、2017年2月に独立、株式会社ブランノワールを設立。化粧品技術アドバイザーや化粧品開発コンサルティング事業を展開するとともに、コスメレシピクリエイターとして世の中に正しい化粧品の知識を広める活動をしている。
(一社)日本化粧品検定協会 顧問
(一社)日本爪肌美容検定協会 相談役
山野美容短期大学 非常勤講師
東京医薬専門学校 非常勤講師 セミナー情報
https://tech-seminar.jp



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