「身土不二」を意識して健やかライフを

生まれ育った土地のものを食べると元気が出ると言われています。 例えば、疲れがとれない時、ふと地元の料理や実家のご飯が恋しくなることはありませんか? 「身土不二 (しんどふじ) 」という言葉の通り、それはとても自然なことで、からだと土地は深い関係が。 生まれた地の食物を取り入れて、より健やかな生活をお過ごしください 。
| 身土不二とは

動物や植物に地域の特性があるように、人間も自分が生まれた環境によって体質や性質に多かれ少なかれ特長があります。それは、その土地の気候などの 環境の中で「生きる」ためにからだを適応させるためです。
仏教の教えのである「身土不二」とは、「身(からだ )」と「土(生まれ育った土地や環境)」 が切り離せないという意味。もともとは、自身の行為の結果の報いとして身の環境が与えられることとされ、分かりやすく因果応報としても説明されることもあります。
現代、食育の中でよく使われる「身土不二」は、明治40年、当時陸軍薬剤監の石塚左玄氏が、「食事で健康を」と 唱えたことがはじまりです。この理論を普及する団体として食養会が誕生。理事を勤める西端学が普及中、京の僧侶から「身土不二」という言葉を教えられ、「生まれ育った土地で取れた食物、季節のものはからだに良い」と仏教とは異なる意味として、広まりました。
| 国産オーガニックを

日本で生まれ育った私たちに、できるだけ自然な環境で作られた食物を取るため「国産オーガニック」の選択があります。
オーガニックとは、 有機栽培のこと。ただ、化学肥料を使わない無農薬栽培で作られたものすべてがオーガニックと言えるわけではありません。世界各国で基準が設けられ、その基準を満たしていないものは表示ができないのです。食品に関して日本では、農林水産省消費・安全局によって定められている有機JAS規格のものが、オーガニックとなります。
魅力的な食品であふれる中、すべてオーガニックにするのは中々難しいことではあります。日本は四季にも恵まれ、季節ごとに旬の作物を楽しむこともできます。「元気がないな、疲れを取りたい!」そんな時は意識的に、地元の有機栽培や旬の食材を食卓に取り入れてみてください。